六月の散歩道



風に吹かれてゆらゆら揺れる、イネの葉を見に行きましょう。
田んぼのあぜをゆっくり歩く、そんな散歩に出かけましょう。



僕は石だ。丸い石だ。毎日山を見ながら人生について、世界の無常について考えるひとつの丸い石だ。
       本当は、哲学的でもなんでもなくて、ただの暗渠の蓋なのです。



雨がふる。
水面にさらさらと雨がふる。
イネの葉にそっと触れるくらいのやわらかい雨がふる。イネの葉が全身をふるわせ雨のしずくをうける。
やさしい、
六月の雨の一日。



僕らは旅に出るのだ。
みんなと一緒になんていられない。
大海原に向かって旅立つのだ。
人生は冒険から始まるのだ!
すすめ!苗箱号よ!
いえいえ、実は、ただの余った苗です。苗の植わっていない水面は、「減反」なのです。



ぽっちゃん。ぽっちゃん。ぽっちゃん。
稲の苗に落ち、葉っぱをつたって水の中に飛び込みます。



月の明かりを見ています。
イネの葉っぱも見ています。
おたまじゃくしも見ています。
水も、空気も見ています。
夜の湿気も見ています。
明るい月の夜なのです。







こんなところを散歩したい。今度はここに行ってみたい。
そんなお便り待ってます。

【お便りはこちら】  アフコHP散歩係 まで
住  所:新潟県中頚城郡板倉町田井1291-1
TEL :0255-78-4157
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